団体の目的

この法人は,京都市内に居住する母子家庭等(父子家庭含む)および寡婦家庭の福祉増進事業,児童の健全育成事業及び子育て支援事業等の推進を通じて,社会福祉の向上を図ることを目的とする。(定款第4条)

法人理念

私たちは、ひとり親家庭をはじめとして、すべての子どもと親の幸せを願い、家族のかたちにとらわれることなく「その人らしく、豊かで充実した生き方」ができる社会の実現を目指します。一人ひとりの暮らしが安心と希望に支えられ、いきいきと充実した毎日が送れるよう全力で支援します。

基本方針
  1. ひとり親家庭福祉及び児童福祉の推進
    ひとり親家庭等が安心して生活し、自立するための支援の充実を図り、貧困の連鎖の解消を目指します。また、すべての児童が、心身ともに健やかに育てられ、人として尊ばれる社会の実現を願い、ひとり親家庭福祉及び児童福祉の向上のために熱意と英知を尽くして取り組みます。
  2. 基本的人権と自由意思の尊重
    基本的人権と個人の尊厳を守り、心身ともに平和で健やかな生活を形成し、その有する能力に応じて自立した生活を地域社会において営むことができるよう、常に誠実であたたかい支援を実践します。
  3. 利用者本位の福祉サービスの提供
    福祉事業運営にあたっては、利用者やそのご家族との信頼関係を構築し、職員一人ひとりが利用者の希望や思いを真摯に受け止め、常に福祉サービスの質の向上に努め、自己研鑽と実践への向上心をもって事業に取り組みます。
  4. 地域社会への貢献
    ひとり親家庭福祉連合会会員活動及びひとり親家庭福祉並びに児童福祉事業においては、地域住民や関係団体との連携・交流に努め、信頼される福祉団体として、蓄積した経験・知識を地域に還元し、地域社会の発展と福祉の向上に積極的に寄与・貢献します。
設立の目的と経緯

昭和25年、第二次世界大戦で配偶者やご家族を亡くされた、子どもを育てる女性たちにより、母子家庭や寡婦の権利向上のために結成されました。
昭和36年、京都府から分離独立以来、昭和57年に社団法人として法人化、平成25年に一般社団法人へと移行。現在に到るまで、当事者としての観点から、母子、寡婦、ひとり親家庭の生の声を社会に届けることを使命として、ひとり親家庭福祉事業に携わってまいりました。
昭和59年、「京都市母子福祉センター米岡荘」の開設と同時に京都市より事業委託を受け、平成21年4月には北山通りに開設された「京都市母子福祉センター(現・ひとり親家庭支援センターゆめあす)」の指定管理事業者として現在に至ります。当事者団体としての特徴を最大限に活かした取り組みを行っています。

令和2年2月、法人名称を「一般社団法人京都市母子寡婦福祉連合会」から、「一般社団法人京都市ひとり親家庭福祉連合会」に変更し、父子家庭を含めた、ひとり親家庭福祉団体への移行を実現しました。
また、古くから「全国母子福祉団体協議会(全母子協)」に加盟し、評議員などを歴任。国や地方自治体の施策にかかる、母子・寡婦家庭のための法令整備、制度・施策の創設、制定、改正に関して、全母子協を先頭に、母子家庭の切実な声を届けるべく、陳情、請願、国会議員懇談会、署名活動等を通じて、福祉の向上に尽力してまいりました。

児童館運営については、平成7年、伏見住吉地域の住民によって運営されていた「京都市住吉児童館」の管理・運営事業を開始しました。その後平成21年に現在の北山ふれあいセンターが竣工されると同時に、京都市内のひとり親家庭支援事業の拠点となる「京都市母子福祉センター」「京都市葵児童館」の管理・運営事業を担い、さらに平成22年には伏見下鳥羽地区の民設児童館「下鳥羽児童館」が、令和3年からは「岩倉南児童館」が法人傘下に入り、4児童館・1センター体制となりました。また、平成22年より乳幼児親子のための交流施設「京都市子育て支援活動いきいきセンターつどいの広場」事業を受託。児童館運営や母子福祉事業で培った経験を活かした事業展開を行っています。

団体の特徴
  1. 京都市内在住の母子家庭の人々によって組織された、京都市内最大の当事者による母子及び寡婦の福祉団体として,60余年の活動実績がございます。(2020年度会員数 約600名)
  2. 京都市ひとり親家庭支援センター(通称・ゆめあす),児童館4館(葵・住吉・下鳥羽・来年度一館予定),つどいの広場(ほっこうはあと出町)を運営しており,「ひとり親家庭支援」及び「子育て支援」のいずれにも長年の活動実績があります。
  3. 母子・父子・寡婦,児童健全育成に対する相談・交流・支援の活動実績により,豊富な支援実績・ノウハウを保有しており、総合的かつきめ細やかな対応が可能です。
  4. 法人各支部(11行政区)のネットワークにより,地域住民・各種地域団体との相互の連携協力体制が充実しています。
  5. ひとり親家庭の当時者としての観点から、運営理念・基本方針を策定しており、経営効率や透明性の確保、組織ガバナンスの強化、公的事業に従事する団体としてのコンプライアンス遵守の姿勢を堅持しつつ、当事者に寄り添い、当事者と共に歩む、共汗・協働の熱意が持続する支援を続けています。
設立時からの豊富なノウハウによる,ひとり親家庭への支援の取組み

当法人は,ひとり親家庭の当事者による歴史ある福祉団体として、当事者の抱える様々な課題に対応できるよう,当事者自身の経験から得た情報を保有しています。就業・自立へ向けてのアドバイスや,精神的,経済的側面や,子育ての視点も含め,総合的な福祉活動を実施し,ひとり親家庭の児童の福祉の向上・生活の安定を目指した支援を進めています。バス旅行やクリスマス会などのレクリエーション活動やお茶ママなどの母親交流活動も積極的に展開しています。

「京都市ひとり親家庭支援センターゆめあす」管理運営に携わっています。

指定管理事業者として、就業・自立センター支援事業を中心に、パソコン関連の講習会や就職に役立つセミナー、無料弁護士相談をはじめとして、レクリエーションや交流活動を多数実施しており、関係各機関との連携も積極的に展開しています。
悩みを抱えたひとり親家庭の当事者に寄り添い、経済的な自立や精神的な安定をめざし、孤立を防いで,相談者自らが自立のプロセスを歩めるよう支援する活動を行っています。様々な問題に対処することのできる豊富な知識(法律,社会保障,子育て,医療など)と,対人スキルの育成など,安心して何度でも相談できる体制整備に務めています。

児童館運営を通じて、子どもの健全育成・子育て家庭支援に取り組んでいます。

「子どもの最善の利益の追求」という児童の権利に関する条約の理念と,子どもの健全育成・子育て支援の社会的要請を踏まえて,「地域におけるすべての子どもと家庭のウェルビーイングの促進」を活動の基本目標に据えて運営しています。平成7年から「京都市住吉児童館」、平成21年,京都市母子福祉センター(現・ひとり親家庭支援センター)との合築施設として、「京都市葵児童館」,平成22年「下鳥羽児童館」、令和3年4月、「岩倉南児童館」の管理・運営に携わり、4児童館体制となりました。これまでの児童館運営の実績と複数館運営の利点を生かし,地域に愛される児童館づくりに取り組んでいます。